リニューアルが終わりましたので今後の企画について少々

先月、架空ストアのリニューアルがようやく終わりました。

とは言っても至らないところの多い仕上がりなのですが、とりあえず全体的にシンプル(過ぎるくらい)に整理できたので、今後の改良作業がだいぶやりやすくなったかなと思っています。

これからしばらくは、豆本店再開とか、より商品を探しやすくする工夫をするとか、すぐにでもやらなくちゃいけないことを片付けていく予定ですが、そうした作業とは別に、具体的に検討を進めていきたい企画がいくつかあります。

主なところでは、次の10点です。(優先順位関係なく順不同)
いずれも、実現するかどうかはまだ分かりませんので、過度な期待は禁物ですが、実現できたらとてもとても面白いので、なるべく前向きに模索していくつもりです。

1. 海外発送・コンテンツ英語化
2. プレゼント企画用機能
3. 電子書籍戯曲改良(提供方法の追加など)
4. データ販売(パスポートなど)機能
5. SideBのスマホ対応
6. 「会員登録しないで購入」を可能に
7. 架空ストアのようなオンラインストアを経営したい人(会社)向けサービス
8. 作家さんニュースに画像を追加
9. お気に入りBOXの仕様変更(再販希望・購入検討中の商品を購入した場合に自動的にBOXが変更されるなど)
10. 支払方法の変更(後払いの廃止など)

 

海外発送とコンテンツ英語化は、必ずしもセットにする必要はなくて、別々に検討すること場合もあります。

プレゼント企画用機能というのは、作家さんがツイッターなどでやっているプレゼント企画を、架空ストアの機能を利用してできないか?というもので、申込方法や商品の発送方法など、具体的なところはまだ何も決まっていません。可能かどうかも分かりません。

この2つについては、近いうちに作家さん向けのアンケートを実施する予定です。準備が整い次第あらためて告知いたしますので、ぜひ皆さんのご意見ご要望を聞かせて下さい。

また、架空ストアの抽選機能を、架空ストアとは無関係に使えるようなサービスも、ちょっと考えています。画像加工機能(回転とクレジット表記)なども用意するかも知れません。(このあたりはまだまだ思い付きレベルですので、実現するかどうか不明です。)

やりたいことばかり言って、実際の作業がなかなか追いつかないのが現状ではありますが、立ち止まらずに改良を続けていきたいと思いますので、「こんな機能があったら嬉しい」というようなご要望がございましたら、今まで通り、いつでもお気軽にお知らせ下さい。

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

発売日のご希望についてアンケートをとりました

ツイッターの投票機能を使って、「年末年始の発売」および「通常時期の発売」についてアンケートを実施しました。

ご協力いただいた皆様にあらためて感謝申し上げつつ、まずは「年末年始の発売」の結果から見ていきましょう。


    「年末年始は発売がない方が良い」が最も多く、40%でした。

予想していたよりもずっと多いのですが、「年末年始は架空ストアさん休んでください」的なご厚意が結構含まれているように思いますので、そうしたご厚意を本当にありがたく受け止めつつ、若干数値を控えめに見た方が良さそうです。

「通常の販売は良いけど抽選販売はやめて」「抽選販売なら良い」はどちらも意外と少なかったので、販売方法の違いはそれほど気にしなくても大丈夫かも知れません。

ただし、「抽選販売なら良い」の16%は、年末年始に発売時間まで待機して早い者勝ちで買うというのはちょっと困りますということでしょうから、人気のある商品は、なるべく抽選販売にしていただいた方が良いかと思います。
(これは年末年始に限った話ではないですね。)

いずれにしましても、年末年始だと買えない!というお客様が少なからずいらっしゃるようです。実家に帰省していて通販がしづらいとか、お子さんが冬休みで手がかかるとか、あるいは、年末年始はのんびりしたいとか、事情はそれぞれでしょうし、すべてのお客様に満足していただける発売日というのはなかなか難しいですが、大晦日から三が日あたりの発売は、避けてみても悪くはないような気がします。

ただし、意見が極端に偏ったわけではないですので、大晦日から三が日の発売を制限するつもりはありません。作家さんそれぞれのご都合で検討していただければOKです。

(元旦に発売日を設定したからって、文句を言ったりはしませんのでご安心ください。)

 

続いて「通常時期の販売」の結果も見てみます。

「平日の夜」が49%と、ほぼ半数。昼より夜が多いだろうとは予想していましたが、「土日祝日の夜」の29%にここまで差をつけたのは予想外でした。

土日祝日が休日でない方も少なからずいらっしゃるでしょうから、単純に判断できるものではないですが、「平日の夜」の方が、スケジュールがだいたい決まっていて、発売時間に待機しやすいということがあるのかも知れません。

実を言うと、架空ストア的には「平日の朝」の方が、万が一のトラブルやお客様からの急ぎの問い合わせにも対応しやすくて都合は良いのですが、今後は、平日の夜にも対応しやすいように、工夫を考えていければと思います。

 

なお、以上のアンケートは、あくまでツイッターを利用しているお客様を対象に短い期間で行ったものですので、すべてのお客様の意向を反映しているものではありません。発売日を決める際の参考の一つとして、受け止めていただければと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

ツイッターのアカウントを2つにしました

架空ストアのツイッターアカウントを1つ増やして2つにしました。
当面は試行錯誤の色が濃いですが、以下のように使い分ける予定です。

▼公式アカウント @quaqoostore
・作家さんのツイート(商品の販売やイベント参加情報など)のリツイート
・架空ストアから作家さんやお客さんへのお知らせ
→架空ストアトップページの「お知らせ」と同内容です。

※基本的にはこちらだけをフォローしていただければOKかと思います。
※架空ストアへの質問等はこちらのアカウントへお願いします。

▼新アカウント @quaqoostore_dev
・架空ストアの開発や運営にあたっての試行錯誤や思い付きのメモ
・架空ストアとは関係のないツイートとリツイート(プライベート色強め)

※心にもないことを書きますし、矛盾したツイートもしますし、言ってることがコロコロ変わります。無責任です。あまり真に受けないで下さい。
※基本的にはフォローしなくて良いと思います。

 

どちらのアカウントもフォローはあまり積極的ではありません。(時々します)
しばらく運用してみて、あまり意味がないなと思ったら、また統合するかも知れませんが、とりあえずこんな感じでどうぞよろしくお願いいたします。

架空非行第15号をリリースしました

フリーペーパー架空非行の第15号を10月1日にリリースしました。2回の総集編を経て、ようやく新しい企画がスタートです。

今号から「試し読み」や編集後記的なものが無くなり、投稿作品だけになりました。投稿作品のテーマは「架空ストアで扱っている作品をモチーフにすること」だけです。

原稿の募集を始めるのが遅かったので、全く集まらないことも想定していたのですが、ほんの数日で誌面を埋めるのに十分すぎる量の作品がそろったのは、本当に嬉しい誤算でした。あらためて感謝申し上げます。

では、掲載作品を掲載順に、好きな部分を一言で触れつつ、見ていきましょう。なお、作家名は敬称略といたします。

(1)葉原あきよ「日曜日」
「僕」が自分では演奏に参加しないところから、うかがい知れない本心が見えるような見えないような感じがして好きです。

▼モチーフは…

氷砂糖「born to sing」
氷砂糖「born to sing」
https://store.retro-biz.com/page_detail_3387.html

 

(2)魔女「kujira-ship troopers」
「だってクジラのポストカードに書くくらいだし」が好きです。

▼モチーフは…

オオタユキ「kujira-ship troopers」
オオタユキ「003 kujira-ship troopers」
https://store.retro-biz.com/page_detail_1083.html

 

(3)松岡永子「better half」
「ああ、そうか、片翼なんだ…」とあらためて気づかれるところが好きです。

▼モチーフは…

蓮見なつね「セレストの片翼」
蓮見なつね「セレストの片翼」
https://store.retro-biz.com/page_detail_2590.html

 

(4)葉原あきよ「帰り道」
彼女がまだいるかどうか確かめたくなる読後感が好きです。

▼モチーフは…

蓮月堂「鳥居のむこう」
蓮月堂「鳥居のむこう」
https://store.retro-biz.com/page_detail_2008.html

 

(5)イシムラ「Wish You Were Here」
注釈欄を使った作品を一つくらいは載せたい…という思いだけで書いたのがよく分かるところが好きです。

▼モチーフは…

doco*ao
doco*ao「- 青色fossil – 体躯成ル装身類」
https://store.retro-biz.com/page_detail_2766.html

 

 

ダウンロードの方は、フォントを含まない軽量版を廃止して、フルサイズ版だけになりました。PCでもタブレットでも、綺麗で読みやすい誌面が楽しめるかと思います。

印刷の方は、今までのレーザープリンタ印刷をやめて、印刷所で印刷してもらうようになりました。入稿が遅れに遅れたので、ようやく今日届いたところです。300部限定。無くなったら配布終了となります。

「人工衛星の街角」や「デイジー・チェインソー」のような、各号ごとのタイトルが無くなったので、ちょっとぼんやりした感じがするかも知れません。次号以降はタイトルをつけた方が良いかも知れませんが、ぼんやりしてるのも悪くないので、そのあたりは行き当たりばったりの思い付きで随時右往左往する予定です。

通販時の同封および井の頭店(実店舗)の店頭にて配布中。
ダウンロード販売もやってます。
https://store.retro-biz.com/page_passport_3425.html

原稿募集についてはこちらをどうぞ。次号の締め切りは10月15日頃です。
https://store.retro-biz.com/fn_press.html

架空非行第15号以降の予告

架空非行は、第15号から投稿作品の募集を再開する予定です。

詳しい募集要項を一日も早く公表したいところなのですが、ちょっと他の作業に足やら手やら取られまして、とてもとても遅れています。
とりあえずここに今後の方針的なことを箇条書きで書き留めておくことで、作品を投稿してくださる作家さんへの予告と言いますか、場合によってはフライング気味に作品を書き始めていただくきっかけにできれば…と期待しつつ書いてみます。

 

○第15号からの架空非行(案)

  1. 架空ストアで取り扱っている商品(売り切れでも可)をテーマ・モチーフにした投稿作品を募集します。
  2. 投稿作品は、文章でもイラストでもマンガでも構いません。
  3. 自分の商品をモチーフにするのは禁止です。
  4. 投稿作品のタイトルは、モチーフにした商品のタイトルと同じでも違っても構いません。ただし、どの商品をモチーフにしたかは、必ず明記してください。
  5. 投稿作品の文字数やサイズに、特に規定はありません。
  6. 募集の段階では、各号にテーマは設けません。ただし、掲載作品を選んでから、こちらでそれっぽいテーマを後付するかも知れません。
  7. 第15号からは、リードライターは設定しません。
  8. 第14号までは架空ストアのレーザープリンタで印刷していましたが、第15号からは印刷所で印刷してもらいます。部数は300部を予定しています。
  9. 印刷所に発注する関係で、各号の締め切りはこれまでより早めになります。たぶん15日あたりです。ただし、締切に間に合っても、掲載するのは次の号や、次の次の号になる場合もあります。
  10. 第14号までのような、「試し読み」を第15号以降も掲載するかどうかは未定です。

 

正式な募集要項は後日公表しますが、それまでは、このおおざっぱな内容をもとに、もしよろしかったら原稿をお送りください。
そうは言っても、10月1日発行の第15号は、誰からも投稿がないことを覚悟して、自分で原稿を用意しておくつもりですので、無理はしないで大丈夫です。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

 

総集編第2弾!架空非行第14号をリリースしました

9月1日にフリーペーパー架空非行第14号をリリースしました。今年の夏は妙に暑かったり寒かったりの繰り返しでしたので、9月だよ!と言われても、早いような遅いようなよくわからない気分です。

前号に引き続き総集編となります。今年2月の第7号から7月の第12号までを振り返って、ああ、この作品好きだったな…と当時の気持ちがよみがえるような作品を集めてみました。

奇まぐれ屋さんの「春を抱き夢うつつ」は、第9号「桜の森の満開の下」に掲載した作品で、わたりさえこさんを皮切りに、本家坂口安吾まで突き進む濃密なラインナップの中で、香りのしない風が一瞬で吹き抜けるような、涼やかな筆致がとても心に残りました。ふと我に返るような、だけどそれも現実ではないような。第9号の中でも特に大事な位置を占めた作品だと思います。

わたりさえこさんの「それではおしまい、では次の方。」は第11号「デイジー・チェインソー」からの作品、タイトルが秀逸ですね。古き良きSFの匂いも感じられます。はっきりくっきりとした語り口が小気味良くて、終盤で脳裏に浮かぶ光景の鮮やかさには、いまだに心拍数の上がる思いがします。

葉原あきよさんの「追いかけっこ」は、猟奇的になるギリギリのところでクイックターンしてポップに転じる技巧が光る作品、これも第11号からです。緑から始まってピンクで終わる色彩の変化がとても好きです。デイジー・チェインソーというテーマを、余すところなく昇華させた一作と言えるでしょう。

氷砂糖さんの「拾った物は」は、一行目がすべてのような作品。だけどその後の物語が蛇足にはならず、一行目をしっかり発酵させているのがさすが。見習いたい作品です。こちらは第12号「パレードの落とし物」から。

 

以上、4作品にくわえて試し読みが4つ。第13号とは双子のような関係になりました。いや、第13号の方が作品が1本多いので、アダムとイブのような関係でしょうか。だからと言って特に意味はないですけれど。

架空ストア実店舗店頭での配布および、通販時の同封で入手できます。9月末まで。ダウンロードでの提供もありますのでぜひどうぞ。

 

総集編はこれにて終了いたしまして、第15号から新たな試みを開始できればと思ってます。まだ何のアイディアもありませんが、きっと何とかなるでしょう。楽しみです。

近日中に、何らかの告知ができればと思ってます。
「困ってます」とかいう告知でないようにしたいものです。

 

ではでは。

最近のお話と先々のお話と

唐突ですが、架空ストアの売り上げはここ数年でだいぶ伸びました。

これは架空ストアの努力の成果…と言うよりは、
たくさんのファンを持つ作家さんが増えてきたことと、
足しげく通って下さるお客様のおかげですので、
こうして続けていけるのは本当にありがたいことだなあと、
あらためて感謝を申し上げる次第です。

率直に言って、儲かってるのかと言えば、全然儲かってません。
一時期よりはマシになったものの、人件費やサーバー代まで含めたらまだまだ赤字です。
金額に表れない収益(人脈とか評判とか)まで考慮して、ようやくトントンというところでしょうか。

儲かってないのになぜ続けているのか(続けていけるのか)と言えば、
それはやはり、「楽しいから」に尽きると思います。
楽しいに勝るものなしです。

で、ここからが本題なのですが、
「架空ストアをやっていくのが楽しい」と言った場合、
いろんな作家さんとの付き合いや、お客さんとのやり取りや、作品との出会いが楽しい…という意味で解釈されることが多いように思います。

もちろんそれは確かに楽しいことなのですが、
実は僕(店長)にとっては、もっと楽しいことがありまして、
それは、架空ストアの「システムを開発・改良する」ということです。
作家さんやお客さんのいろんなご要望を考慮したり、
意外なトラブルに対応したりしつつ、システムに改良を重ねていくのが、
楽しくて楽しくてなりません。

解決策のなかなか見えない難問にぶち当たると、がぜん燃えてきますし、
快刀乱麻な対処を思いつくと、快哉をあげてワンナップしそうなくらいジャンプしちゃいます。
とにかく好きなんですね、そういう作業が。
正解のないパズルを解くみたいで。

また、こういう開発力が、ほかのサイトにはない架空ストアの強みであるという自負もあります。
少なくともそこだけは負けないぞという思いが、モチベーションにもなっているわけで、結局のところ僕は根っからのエンジニアなのでしょう。

そうした楽しさに比べると、作家さんとの交流や、接客業的な部分は、
楽しくないとは言わないまでも、かなり苦手意識があります。
続けていくうちに上達するかなと思っていましたが、どうやらそうでもなく、
むしろどんどん下手になっている感すらあります。

あまり弱音は吐きたくないですが、
僕がもっと人付き合いがうまかったら避けられたであろうトラブルも少なからずありましたし、
付き合いが長く続いていたであろう作家さんもいました。
あらためて振り返ってみますと、
接客業的な部分は、本質的に向いてないと認めざるを得ません。

そうであるにも関わらず、作家さんもお客さんも増え続けているのは、
本当にありがたいことです。

一方で、接客業的な部分に費やす時間が増えたために、
開発業務のための時間がなかなか確保できないという問題が出てきています。

これは架空ストアの唯一の強みを発揮できないということですので、
このままですと、先行きは明るくありません。
落ち目になる前に、何とかしなくてはいけないところです。

そういったことを踏まえて、今後のことをあらためて考えてみますと、
世の中には、接客業が好きな人・得意な人というのがいるようですから、
そういう人に架空ストアの「表」の部分は任せて、
僕は「裏」の部分に専念するというのが、理想的な姿ではないかという気がします。

焦って進めるような話でもないですので、
今すぐどうこうするということはないのですが、
近い将来にそういう体制とすることを目指して、
準備をしていければと思っています。

もし、接客業的な面で、架空ストアに参加したいという方がいらっしゃいましたら、
軽い気持ちで構いませんので、お声掛けいただけますと幸いです。

また、お互いの相性ということもありますから、
とりあえず週一くらいのアルバイトで仕事を手伝ってもらって、
うまくやれそうか見極めるということも検討中です。
こちらもご相談いただければ一気に話が進みますので、お気軽にどうぞ。

 

こういう「店員募集」的な記事は、これまでにも何度か突発的に書いているのですが、
時々不意に募集しているというわけではなく、
随時募集しているのを、時々お知らせしております。

この記事は、現時点での最新の状況をお知らせしようという思いで書いてみました。
どなたかの何らかの良いきっかけとなることを願ってやみません。

相変わらず尻切れトンボ感のある記事になって恐縮ですが、
どうぞよろしくお願いいたします。

架空非行第13号は総集編です

フリーペーパー架空非行第13号をリリースしました。昨年8月の第1号から今年1月の第6号までを振り返って、「今あらためて読んだらなんだか気になった作品」を5本選んで掲載しています。

葉原あきよさんの「うさぎ」は、第3号「日常にとけこむもの」に掲載。あきよさんが架空非行に寄せてくれる作品は、その号のテーマを知らずに読むと表情がガラリと変わる「二面性」のあるものが多いような気がします。この作品もそうなのですが、テーマを知った上であっても、なんだかわかるようなわからないような、「語られない余韻」の衰えない感じが、とても好きです。

松岡永子さんの「我が家の朝食」は、日常の家事の最後にキュッと蛇口を締めるような、丁寧な語り口が印象的な作品です。その最後の手つきがとても好きです。あ…と思った後で、思わずもう一度最初から読み返してしまった人が多いんじゃないかと思います。こちらも第3号の掲載作品でした。

たなかなつみさんの「外の世界へ通じる扉」は、第5号「楽園に行こう」の掲載作品です。この作品が気になった理由については、ちょっと説明が難しいです。久しぶりに読んでみて、「あ、架空非行だったのか」と驚いたのですが、なんだか僕の頭の中では、ハヤカワのSFアンソロジーか何かで読んだ他の作品と一緒に分類されていた感じなのです。イントロのような内容なので、さりげなく他の物語とくっついてしまったのかも知れません。

月読さんの「永遠ハレルヤ」は、第6号「人工衛星の街角」のリード作品でした。カラフルでサイケな浮遊感が印象的です。幼い頃に人工衛星に感じたトキメキが良い感じにくすんで、街角に落ちてきています。今あらためて読んでみても、最初に読んだ時に感じたみずみずしさは失われていませんでした。

五十嵐彪太さんの「観察する少女」は、第4号「これはペンですか?」に掲載。とても美しい作品です。でもギュッと抱きしめたら醜いものが零れ落ちそうな危うさもあります。それはつまり「儚さ」かとも思いましたが、一言で言い表そうとすると陳腐になりますね。一言では言えないからこそ物語になるんだということを、今回あらためて認識させられました。

 

以上の5作品の他の、試し読みが4本で、全体としては4ページのコンパクト構成。創刊当初の基本方針に立ち返ってみた感じです。

架空ストア実店舗店頭での配布および、通販時の同封で入手できます。8月末まで。ダウンロードでの提供もありますのでぜひどうぞ。

 

第14号も総集編で、第7号から第12号までを振り返ります。
その後どうするかはまだまだ考え中です。いろいろと野望はありますが、無理せず続けられるような落としどころを探らなければと思ってます。

フリーペーパー架空非行第12号「パレードの落し物」をリリースしました

フリーペーパー架空非行第12号をリリースしました。毎月発行ですからこれでようやく1年分。クイズ大会の商品で「架空非行1年分」というのがあったら、この量です。おぼえておいて下さい。

さて、第12号のテーマは「パレードの落し物」です。

ご存知の通りパレードと言うものは、「A点からB点へと一定期間内に移動する集合体」であり、いつでもどこでも見られるというものではありませんので、何かと要領の悪い現代人の皆様方におかれましては、「去っていくパレードの小さな後ろ姿ばかりを目撃してしまう人生」や、「さっきまでパレードがここにいたんだよ…と教えてもらうばかりの人生」がしばしば見受けられます。

また、「部屋で独りで遠くから聞こえてくるパレードの音を聞くのが好き」とか、「パレードが来る前の気配だけを楽しむのが通である」などの生き方も決してマイノリティとは言えません。むしろ共感される方が多いのではないでしょうか。

そのように考えてみますと、パレードを目撃するというのは、誰でも当たり前のように体験することではなさそうです。

おそらく沿道に集まったほとんどの人にとって「初体験」だと言っても過言ではなく、パレードなんて何度も見てきたよ…と言うようなしらけた顔で鼻をかいている中年男性が、実はパレードの到着に胸が高鳴り、手のひらにじわりと汗をかいているなんてことも良くあることに違いありません。

ですから、「パレードの落し物」が不意に目の前に現れた時に、その場ですぐに適切な対応のできる大人がほとんどいなかったとしても、それは仕方のないことではないかと思うのです。

マナーの分からない高級料理を差し出されたかのように、横目で他の大人の動きを窺い、けん制し合い、愛想笑いのエールが交換されるでしょう。良識ある大人を自負する一部の人たちが市役所に問い合わせてみるものの、電話の向こうの部署が何度も変わっているうちに、パレードは隣の市へ入ってしまって管轄外となるのがオチです。

また、マナー教室の先生に「パレードが落し物をしたら…」などと聞こうものなら、その場の空気が凍りつくこと必至です。どうするべきかを知る方法は、大人にはもう存在しません。

そんな無限の行き詰まりの下、恐るべき子供たちばかりが道路に走り出ていくのです。

 

今回もずいぶんと前置きが長くなりました。MOCAさんの「モコモコパレード」はもっとずっと気楽に楽しめますので安心して下さい。

「くすっとBOOK」が架空ストアの作家さんやお客さんたちの間で話題となったのは、今から3年前のことです。それからほどなく完売してしまったので、「面白い作品があるよ」ではなく「あったんだよ」としか言えず、何とももどかしい日々が続いていました。

ほんの少しでも新作を拝見できないものかと、架空非行の原稿依頼をしてみたところ、実は新刊の用意がありまして…という嬉しい答えが返ってきてバンザイ!新刊「ふふっとBOOK」に合わせて架空非行第12号が登場する運びとなりました。

完売となっていた「くすっとBOOK」も再入荷しておりますので、モコモコパレードに興味を惹かれたなら、ぜひこちらもチェックしてみて下さい。とてもオススメです。

 

ゲストは、氷砂糖さんたなかなつみさん松岡永子さん葉原あきよさん五十嵐彪太さんの5人です。

目に見えない蜘蛛の糸がうっすらと漂っているような、ちょっと面白い並びが実現しているように思います。全然違ったパレードが描かれているようでいて、ひょっとしたら同じパレードを違った時空から眺めているだけなのかも知れません。こういう感じのことが意図的にできたら面白いんだろうなあと夢想したりもします。

試し読みは5本です。今までにない試みとして、ゲストの5人の作品を選んでみました。掲載順も同じです。それで何らかのリズムが生まれたかどうかはよく分かりませんが、いつもとは少し違った顔つきになっているような気がしています。

 

架空ストア実店舗店頭での配布および、通販時の同封で入手できます。7月末まで。ダウンロードでの提供もありますよ。

第13号・第14号では、これまでの総集編を予定しています。うっかり大変なことを予定してしまったなあと早くも後悔していますが、どうなることやらご期待下さい。

架空非行第13号と第14号は総集編です

フリーペーパー架空非行は「とりあえず1年」ということで昨年の8月に創刊しましたので、7月1日発行予定の第12号で一段落となります。

原稿を寄せてくれた作家さんたちとの1年はとても楽しく、思いがけない傑作に出会えたり、個人的にも良い刺激となりました。(まだ終わってないけどね)

一方で、「架空ストアで取り扱っている文芸作品の宣伝・売り上げ向上」という目標が達成できたかと言うと、多分に怪しいところがあります。贔屓目に評価しても、「(文芸作家さんとの交流や知名度の向上に)ささやかながら効果はあった」という程度でしょう。

同じ目標・同じスタイルのまま今後も続けたとして、いずれ効果が期待できるか?というと、そういうこともなさそうですので、目標もスタイルも、ここらで一度考え直すべきだと思われます。

今のところ、「文芸以外の作品の宣伝にもなって、もう少し気楽に読める要素も取り入れて…」というような方向で検討中ですが、結論はもう少し先送りにすることとしまして、いずれにしてもスタイルが変わるのならば、これまでの全12号に掲載された作品を、きちんと振り返っておいた方が良さそうです。

埋もれてしまうには惜しい作品がたくさんありますからね。

第13号では前半(第1号から第6号)、第14号では後半(第7号から第12号)の作品から印象に残っているものをピックアップして、簡単なコメントを添えて紹介する予定です。

選者を誰かに依頼すべきかはいまだにちょっと悩んでいまして、それがこのお知らせがだいぶ遅くなってしまった理由の一つでもあるのですが、うーん、まあ、編集者として、感想をきちんと書いておくのも必要なことだろうという気もしますので、自分でやるつもりで準備中です。でも、「選者やりたい!」という人にたまたま出会ったら、手伝ってもらうかも知れません。そのへんはまだ霧の中です。

2回でうまくまとまらなかったら、第15号は総集編の番外編になる可能性もあります。そうでなければ、新しい架空非行は第15号からです。10月号ですね。原稿募集があるとしたら、おそらく9月のどこかになることでしょう。

 

未確定の内容が多い曖昧なお知らせで恐縮ですが、そんな感じで続いていきます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

http://store.retro-biz.com/fn_press.html