誰かの巻いたゼンマイが規則正しく進めるドラマ

操り人間と発条ネコ

操り人間と発条ネコ

よほどの猫アレルギーでもない限り、猫の発条(ゼンマイ)を巻いたことのないヒトなどいないだろう。
当たり前過ぎて、巻いている自覚すらないかも知れないから、念のため説明しておくと、朝顔の双葉のような取っ手をギリギリと回すようなイメージを頭に思い描くのはよろしくない、チョロQがいい。後ろにグイッと引くと発条が巻かれるアレだ。
最近の世代にチョロQはなじみがないだろうけれど、セグウェイも同じ原理じゃないかと思う。詳しくは知らないが。

ひなたやソファの上で寝ている猫をそっと(乱暴になでると発条が切れる)なでれば、すぐに発条は巻かれる。
きみは猫が立ち止まるまでいそいそとついていかねばならない。

操り人間についても、同様になじみが深いことと思う。
器用不器用に関わらず、誰でも一度や二度は操ってみたことがあるだろう。
操り人間と言うのは、猫に負けないくらい、世の中のそこかしこにうごめいているものだからだ。
もし、きみが、いや、まさかとは思うが、操り人間を操った記憶など無いと言うなら、きみは操り…よそう、そんな馬鹿なことがあるわけがない。

発条猫と操り人間の関係については、正直なところ僕にはよく分からない。
それは多分、当事者ではないからだろう。
発条猫にも操り人間にも分からないのかも知れないが、
どうして分からないのかくらいは分かりそうなものだし、
少なくとも、分かる必要があるのかどうかは分かるんじゃないかと思う。
僕らに分かるのは、社会的にはそれで十分だということくらいだ。

操り人間の歩みは遅い。
発条猫の歩みは速いはずだが、おそらくすぐに発条が切れてしまうのだろう。寄り道も多いのに違いない。
歩みの違う両者が、たまたま同じ時代を歩いた。
そこに事件性は何もない。単純明快な事実の経緯があるだけである。
だけど発条猫の名前が「キンキュウジタイ」じゃないかときみは言うかも知れないが、
だったらきみの名前は何なんだ?

 

…と、こんな駄文を勢いで書きたくなるような傑作なので、
ぜひ読んだら良いと思う。

操り人間と発条ネコ(五十嵐彪太)
http://store.retro-biz.com/page_detail_1484.html

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